漬けている梅干しを、そろそろ干そうと思い
干物を作る、編みかごを買った。
(青くて、吊るすタイプ)
干し野菜も美味しいらしいから
梅を干した後はそれにも挑戦してみたい。
きゅうりを干して炒めると美味しいとか。
年を取ると、というか、今いる場所で
(手に入って嬉しいもの)って、変わっていくなぁ。
この頃は夫が忙しく、夜眠る時まで娘と2人で過ごしている。
家事をしている合間にも
「お母さん、こっちきて」「お母さん、これやって」が続く。
この頃食欲がない娘が喜ぶかなと思い
前々からミッフィーのアニメを見て食べたいと言っていた
「人参のスープ作ったら飲む?」と聞くと
「飲む」と言ったので、せっせと人参のポタージュを作って食卓に出すと
全く飲まない。スプーンでつつきもしない。
「こっちゃん人参苦手なの」と言うのを聞いて
ひと口くらい舐めるなりなんなりしてから言ってほしい
という気持ちも湧き、いら〜っとする。
食欲は落ちているけれど、元気に過ごしているし
食べたくないなら、食べられるものを。でいいと思うのだけれど
「お母さんはこっちゃんがしてほしいことをしているのに、
どうしてこっちゃんはお母さんがしてほしいことしてくれないの?」
別に、娘に何かして欲しくて、私が娘に何かをしてきたわけじゃないのに
と思いながらも
こんな言葉は、本当に乱暴だ
と思いながらも
つい口から出てしまう。
煮詰まった空気はお風呂場まで持ち越され
お風呂上がり
薄暗い階段にふたりで座って
「このちゃんは今、どういう気持ち?」と聞くと
「おこってるよ」と言う。
娘の言い分を聞いていると、娘からも
「お母さんは今、どういう気持ち?」と聞かれて
「困ってるよ」と言う。
何も解決するわけじゃない。
でも、気持ちを伝え合ったら、少しだけ強張りが解けた気がする。
居間に戻ったら夫が帰ってきて
気まずいふたりは、夫のもとへ嬉々と向かう。
対面して煮詰まっていた空気が
夫との接触でぱかーんと解ける。
娘も機嫌よく夫の部屋でゴロゴロ転がりまわる。
わたしは何を一生懸命になっているんだろう。
なぜ、人参スープを飲んでほしいとしがみつくんだろう。
自分は何をしているんだろう。
母、3歳。
今ふと、もっと年をとった自分の姿が浮かんできて
今のこの景色を見たら、可笑しくって懐かしくって、笑うだろうなって思った。