7月の更新を前に新しい物件を見つけるのは難しいかもと思っていた矢先、
今の家から歩いて15分ほどの場所に、夫が一軒家の賃貸物件を見つけた。
まだ入居中で内見はできないとのことだったけれど、何度か通って外観を見たり
近所を歩いて回ってみて、よさそうだったので
先週の半ばに仮申し込みをした。
今住んでいる方たちが引っ越されたあと、1度内見して
問題がなければそのまま契約することに。
順調にいけば7月の初旬には引っ越しができそう。
娘も今通っている保育園に継続して通える距離だし
近所もなんとなく気楽な空気があって
周りが駐車場で隣接している家も隣1軒だけなので楽器も弾けそう。
二世帯住居を想定してる建物なのか
3階建てで、2階に居間があり
1階に水回りと和室が1部屋あるので
友人や親が遊びにきてくれたら泊まりやすいかもと考えると
楽しい感じがふわっとやってくる。
その家が見つかる前… というか娘を出産してからずっと
夫と物件を探していて内見にも何度か行った。
いいな、と思える家には出会えなくて
「これはいいかも」と思えた物件は(それはきっと、他の人にとってもやっぱりいい物件で)
すぐに他の人が契約して候補から消えてしまうということも2度あった。
今回の物件も、とてもいい物件だけれど
現在入居中ということがあって、間に合った気がする。
(不動産屋さんが「今お住まいの方が退去し次第内見されたいという方が2組います」と言っていた。本当かわからないけれど、本当でもおかしくないなと思う)
即入居できる物件じゃなかったから
引越しまで時間の猶予があることも助かった。
そして夫と不動産屋さんへ行き、その場で仮申し込みをした日の夕方
娘の保育園で感染症にかかられた方が出たとのことで翌日から休園に。
もし朝から休園となっていたら、多分不動産屋さんへ行く日もずれて
他の人に決まってしまっていたかもしれない。
流れがあるように感じられて
縁があったんだな、とふと思う。
仮申し込みをしたその日
夫が「次の家には長く住むかも」ということを口にした時
私はどうしようもなく苦しくなった。
それは、娘を妊娠してから知人のいない土地で暮らす中で感じてきた
孤独がぎゅっと固まった「自分の地元に戻りたい」という気持ちが溢れてきたからで
この気持ちがやってくる時は、自分でもどうしようもない。
そして、今すぐ地元に戻り暮らせるわけではないという現実を前に葛藤が起こるのだけれど
ふっと
この苦しみがどうにも激しすぎると思い
深呼吸を繰り返して、ただただ自分の気持ちを感じていると
本当に自分の命の流れに沿った願いは、透明で軽く
自分自身も周囲も元気にするものだと思いあたる。
私は「地元に戻って暮らしたい」という自分の気持ちがとても強いから
これは「自分の本当の願いだ」と思ってより握りしめていたけれど
この思いを持っていると、自分も苦しく落ち込むし、夫のことも悲しませている。
これは、願いというより、執着なのかもしれない。とふと思った時
すごく好きになっても、実らない恋もあるよな…と、思う。
「思い通りになる」「思い描いたことは叶う」と
いう話もあるけれど
「命にとって自然な願いは叶う」
「命の流れの外にあることは、どんなに力を尽くしても叶わない」
というのが、本当だと私は思う。
そうすると
「あきらめよう」という言葉がやってきて
重たい苦しさがふっと抜けた。
そして、強い強い「帰りたい」という思いが生まれた背景には
初めての妊娠・出産・育児と 知人のいない環境 感染症の流行
と、それはやっぱり、とっても大変な面もあって
そこで感じてきた寂しさというものを、今から、わたし自身が心を向け
わたしがわたしをケアしていく必要があると感じたのと
叶わないことに、自分自身を引っ張り、苦しい場所で過ごすのではなく
今、わたしが「今の私をうれしく」しよう、そんな風に思えてきた。
そして、そこが充分に満ちたら、同時に、物理的に近くても遠くても、
思いを寄せてくれる家族や友人たち、本当にたくさんあたってしまった夫へも
心を向けたい。自分のはたらきを、あてたい。
そう、そして、よくよく見ていくと
知人のいない環境下とはいえ、
感染症の流行のために夫は娘が生まれた当初は月の半分くらいが休日になり、
ふたりで力を合わせて育児ができたこと
観光地の多いはずの土地で観光客がいなかったために
しずかに暮らしを送れたこと
娘が入れた保育園が本当にいい先生に恵まれ、娘にもお友達ができ
彼女らしくのびのび育っていると感じられること
たくさんの恩恵を受けていることも確か。
今ここにいながら
寂しかった自分自身にやさしく声かけをし、寄り添っていきたいし
同時に、恵みを受け取っていることにも目を向け、あらためて感謝していきたい。
そんな心持ちになっている。
いろいろなことが
また新しく通り始めた、そんな最近。