2019年12月4日水曜日

12月


11月の半ばに、初夏から終末ケアに入っていた祖母が亡くなった。

祖母が亡くなる日の朝、夢の中に祖父が出てきた。
実家の、祖父母が暮らしていた部屋に祖父がひとりでいる。
私は
「おばあちゃんが亡くなったら、おじいちゃんひとりになっちゃうな」
と、思っている。
 
目が覚めて少ししてから、25年も前に祖父が亡くなっていることを思い出した。
それから、おばあちゃんはもう、おじいちゃんと同じところにいるのかもしれない
という思いが湧いてきた。
 
こちら側からは亡くなっているおじいちゃんが生きているのは
おじいちゃんが生きているところに、祖母が今もう移っているから
 
理屈が通っているのかわからないけれど
自然とそう腑に落ちた。
 
 
祖母は充分に生きて、ゆっくり亡くなっていったから
葬儀もどこかさっぱりとしていた。
 
お腹の中に、新しい人を感じながら
祖母の白くて軽いお骨を拾う。
 
 
私を乗せてくれている体という船は、
今、もうひとりの人が乗るための船を作っている。
やがて船出して、船はふたつになり
私を乗せてくれている船も、時の経過とともに魂を乗せきれず
白い骨になるのだろう。
 
そうしたらもう、骨壷に入れずに
土に埋めてほしい、と自然と思う。
 
骨が「私」ということもないだろう。
船を作ったもともとのもともとに、おかえししたい。
 
 
 
 
祖母の葬儀をきっかけに、実家でゆっくり過ごして
普段会えない友人ともゆっくり時間を気にせずに言葉を交わし
こんがらがっていた気持ちが解けていった。
 

今まで、ひとり乗りで生きていた時と
自分が大きく、変わっているのを感じている。
 
暮らしたい場所や生き方が、塗り替えられていくみたい。
 
目印にしていたものが急に目の前からなくなってしまったような感覚で
焦りや不安が起こることもある。
 
体の感覚も日に日にかわる。
 
 
 
戸惑っているけれど
戸惑っている、ということを
今は受けいれられた。
 
 
私があてにしていた「私」を見失ってしまった。
 
だから
新しい声に、耳を傾け生きてみよう。
 
どこに運ばれるかはわからない。
 
わからないのだ、ということに
YESと返事する。
 
 

 

 
 





 
 

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