2023年11月14日火曜日

きゅうにぐんっと寒くなって
昨日は保育園のお迎えへ行く時に
ダッフルコートを出して羽織っていった

 

厚いウールも 軽く暖かく感じる季節

 

食卓の下のフローリングに
去年敷いていたカーペットを 昨夜探し出して

今 娘を保育園へ送り出してきたあと
せっせと床に敷いた

目に入るだけであったかい

 

あたたかいが うれしい

 

 

食堂のアルバイトは

4時間みっちり体を動かす

学生や職員さんにどんどんご飯を出して

昼の営業が終わったら、厨房の床やシンク全部
泡だらけにして洗う


日々はすこし、忙しくなったけれど

シンプルで健やかな仕事は気持ちがいい

 

 

数年前、突然、宿泊研修の時の
大人数の食事を作る役割が自分にふってかかったことがある


料理が得意で、今までその役を担っていた女の子が
突然辞めることになって

すごく大変だったけれど

たくさん食材を買い込んで、どしどしご飯を作ることは楽しかった

 

「ご飯作るの好き」って言った時に

「うそだろ」って言われたことがあって

 

わたしの好きは、好きじゃないのかな

と それからずっと 好きが保留になっていた

 

 

たしかに

丁寧な味わいとか

絶妙な味を重ねて奥深いものを作る とか

そんなことは苦手 というか

そこまでの情熱も好奇心もない


でも 野菜をさくさく切ったり

炒めて じんわり汗をかくのを見て

あぁ いま

美味しくなってる って 心がしっとりしたり


それは わたしの「好き」だ

 

 


焼き芋屋さんのカフェで働いているときは

食器を洗う作業が好きだった

 

ごうごうオーブンが炊かれて
油の入った大鍋でフライが揚げられる中

水場にいると落ち着いた

 

食堂のアルバイト、と浮かんだ時

自分のささやかな「好き」と

水場が落ち着く という感覚が頼りになった

 



・・・


この頃 過去のアルバイトのいろんな風景が浮かぶ

 

映画館でアルバイトをしていたときの

フィルムチェックのための夜中の試写会


アルバイトを終えてから 映画を観て 帰ったこと

 

 

電気屋さんでアルバイトをしていたときは

お茶を淹れる機械のタンクに、ゴーっと水を注ぐ作業が好きだった
(それをする時なぜか毎回、汲んできた水を桶に注ぐアフリカの女の子の映像が浮かんだ)

 

コンビニでアルバイトをしているときも

夏限定のフラペチーノみたいなのを作る機械を
洗浄する作業が好きだった

 

・・

 

アルバイト先で身につくいろんなことは

「ここでは役に立つけど、ここを出たら使わないこと」

ばかりに思えて

いつも自分が遠回りをしているような そんな感覚がどこかにあった

 

そういう面も確かにあったのかもしれない

 

 

でも今


今は、「何かのための今」じゃないとも思う

 

体験すること


見ること


感じること


その景色の中の美しさは 後から不意に訪れる

手紙みたいに

そしてほんのり漂ってた「好きだな」って感覚は

時間が経っても ほんのりしたまま よいもののようになって

こっちを見てる



・・・

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