2020年6月27日土曜日



夫がおやすみの平日。

娘を見ているから、外へ出ておいでと言ってくれた。
ひとりでぽーん、とおもてへ出たら
百日紅のピンク色の花や、ノウゼンカズラがすっかり咲いていて
季節が移ろっていることを知る。

湿度が高くて、植物の色が濃く目に映る。
 
 
川を渡った先のパン屋を折り返し地点にして、散歩に出る。

道を歩きながら、奈緒ちゃんに電話して
声を聞いたら、ほっとして
ここ最近のことが、言葉になっていく。

何気ないことを
話して 聞いてもらって
また 聞かせてもらって
空気が、ぐるんと廻り始める。

 
話しながら、歩いた道は
産婦人科へいくために何度も歩いた道でもある。
産後歩くのは、初めての道。

鴨川の緑も深まっていた。
 
 
 
2週間健診があって、産院へ行った日
健診は思っていたよりもあっさりと終わった感覚があって

「産院は産むことのサポートの場で
育てていくことのサポートの場ではないんだ」

と、はっとした。

心細いし、何もわからないけど
とにかく、育てていくしかないんだ、と
地図もコンパスもなく、素手で荒野に出たことに気づく。
そんな気持ちにもなった。
 
 
 
それでも、毎日
新しいことに触れながら
少しずつ、寄るべなく揺れていた心が
自分の軸に立ち戻りつつある。


そして私がてんやわんやしている中でも
娘はこのひと月で、しっかりと、大きくなった。


 

ずっとおっぱいをあげていて
かるく途方に暮れる瞬間もあったけれど
「一体、いつまで…」と浮かぶ問いには
明確な答えがあることにも、気がついた。

「せいぜい、ここ1年ほどのこと。
それにもう5、6ヶ月後には離乳食が始まって、ミルクの量は、ぐっと減るはず」

そう気づいたことを夫に話すと
夫もちょうど、同じようなことを思っていた、と言った。
 
そんな話をしながら
「そうだよね。娘が、自分の足で生きられるようになるための、サポートをしているんだもんね。今ももう、そこ(娘が、自分自身で歩き始める瞬間)に向かっているんだよね」
と口にしたら
なぜか涙が出てきた。


抱っこしてないと泣いちゃう!と困りながらえんえん抱っこするのも
眠いよ〜…とうつらうつらしながらおっぱいをあげるのも

「いつまで〜!」と、途方に暮れるけど

けど、その時期は、実は決して長くはないのだった。
 
 
だからって、困るのも眠いのも、消えるわけではないけれど
必死に口をあけて乳首を咥えてくる娘に働いている、懸命な命が愛おしい。
 
泣いたら
「お母さんいるよ〜!」と言ってかけ寄って
抱っこできるのも
きっと本当に、ちょっとの間。
 

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